ぁなたの元へ


恭斗の事は嫌いで別れたんじゃない…


“愛”が“情”になってたことは確かだけど…


好きか嫌いか聞かれたら、
むしろ好きだった。



『愛ね、香絵との事が終わった後に恭斗に電話したんだ。
こんな中途半端は駄目だと思って…』


『うん。』


『それで……ヒクッ…好きかどうかわからないって……言ったの…
そしたら……恭斗に俺も前程じゃないって言わ…ヒクッ……れて…
じゃあ、友達に戻ろっかって……なって…』


『そっか…そぉだったんだ。
愛…よく頑張ったね?辛かったね?
泣きたい時は泣いたらいいよ。アタシがいるからさ?』



『愛…恭斗を嫌いじゃなかった……ヒクッ…大好きだったんだよ…恭斗との思い出だってすごい幸せなことばっかり……で―
なんか…すごい寂しくなっちゃって…
変だよね…自分……から切り出したのに…』


『愛…大丈夫だよ。恭斗クンだって同じ気持ちだよ。』



そぉ言いながら、麻美はずっと抱きしめて背中を摩ってくれていた―



その麻美の優しさに胸がいっぱいになって、子供のように声を上げながら泣いた――
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