この思い秘密です
元々、アイドルにも興味がなく、かといってお気に入りのアーティストがいるわけでもなく

音楽は単なるBGMぐらいにしか思っていなかった私だが正直ここまではまるとは思わなかった。

2枚目のシングル「heat」は私たちの想像通り大ヒットとなった。

数少ない音楽番組でも淳平は引っ張りだこで

うちのHDは淳平が出てる番組ばかり録画してすぐに容量がいっぱいでほかの番組が

録画できないと親に怒られたりした。

人気がでると雑誌の登場回数も多くなり

私の少ないお小遣いではとても全部を買いきれず、美穂とファミレスでバイトも始めた。

バイト代の半分は貯金しろと親に言われ残りの半分のバイト代をライブや

淳平の特集が載ってる音楽雑誌を買いあさったり、ファンクラブにも入った。

高校生活のすべてを淳平にささげたようなもんだった。

高校卒業後、私は東京の大学、美穂は地元の大学へ進学し今までの様に一緒に

ライブに行くとこが難しくなった。

しかも、美穂に彼氏ができ淳平よりも彼氏といることのほうが楽しいと

ファンクラブをやめた。

私は・・というと

気持は高校2年の時から変わって・・いや思いは高校生の時より増していた。

お恥ずかしいがいつのまにか私は淳平をアーティストというよりも一人の男性とみていた。

もちろん、大学時代に男の子から交際を申し込まれたり、短い間だったけど

お付き合いもした。だけど長続きしない原因はどうしても淳平と彼を比較してしまうからだ。

比較するほうがおかしいのもわかるし

身の程知らずなのもわかってるし、現実問題淳平とどうこうなるなんてことは

あり得ないこともわかってる。

わかっているけど・・・・

好きなもんのはしょうがないんだもん・・・・
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