この思い秘密です
!!!

それを拒むように淳平が腕を掴んだ。

でも腫れた目を見られたくなくて振り向けずに固まっていた。

「・・・目…腫れてるけど・・・・まさか・・・泣いてー」

「な・・何言ってるの・・・そんな訳無い・・・じゃん」

あ~~説得力欠けるよね。だって淳平の顔見れないんだもん。

「泣いてないなら・・こっち向けよ」

向けないよ。ってか完全にバレてるし・・・・

「手…放して。私眠いんだ・・・明日もレコーディンー」

「話はぐらかすなよ!」

淳平が私の掴んだ腕を力いっぱい引き寄せ私と淳平との距離が抱き合う手前ほど近くなった。

急に引っ張られたもんだから、びっくりして顔を上げてしまった。

そして・・淳平とばっちり目が合い

腫れぼったくなった私の目を見た淳平の顔が曇った。

「・・・・なんでこんなになるまで泣いてんの?」

原因は・・・あんただよ!

とは言えないし、かと言ってパッと理由が浮かんでくるわけでもなく・・・

ただ唇を噛む始末・・・・だけどどう考えても何か言わなきゃこの腕も

放してくれないしヘタなこと言って突っ込まれるのも・・・・


「・・・自分の書いた詞を読み返してたら妄想と現実の大きな差に心が少し折れたの。
バカみたいでしょ?歌詞はゴールのみえているラブソングばかりなのに
実際は完全な片思いなんだもん。こんなことで泣くなんて私ってやっぱり疲れてるんだろうね。
アハハ・・・でも大丈夫だよ。明日のレコーディングには気持ち切り替えて歌うから」

淳平から早く離れたく適当な理由をつなぎ合わせた。
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