あたしだけのヒーロー
だから、中学では“友達”はいたけど、『夕日!!』と呼ばれたことはなかった。






そんな弱虫なあたしと、決別するために。






「…行ってくるね」





「うんっ!!待ってるよ!!」





「早く帰ってきなさいよ」





「気をつけろよー」





「行ってらっしゃい」






ばらばらなそれぞれの言葉を背に受けて、あたしは前に走り出した。





廊下は歩きましょう?そんなの知らない。







すごい人数の人をかき分けて進む。
< 332 / 469 >

この作品をシェア

pagetop