虹色のラブレター
* 12 *
次の週の、僕の仕事が休みの日に、千鶴は学校を休んだ。
この日、僕が初めて千鶴の家に泊まった時の約束通り、彼女は水族館に行こうと言いだした。
高速に乗り、車で1時間くらいの場所にある水族館に出掛けた。
千鶴は水族館に来たのも初めてだったらしく、終始、子供のようにはしゃいでいた。
水族館のロビーにある売店で、千鶴がイルカのキーホルダーを見つけて欲しそうにしていたので買ってあげたら、お返しに千鶴が僕の分を買ってくれた。
そのお返しに、僕は小さなイルカのぬいぐるみを買ってあげた。
千鶴はそのぬいぐるみを車のダッシュボードに飾って嬉しそうだった。
楽しい時間はあっという間に過ぎていった。
夜は千鶴の家でゆっくりと過ごし、そして、別々の布団で眠った。