虹色のラブレター
* あとがき *
まず、長編にも関わらず、この作品を最後まで読んで頂けたことを大変嬉しく思います。
本当にありがとうございました。
*
この作品は、実話を元にしたフィクションです。
ですから、プロット自体にはこれといって悩むこともなく書き進められたのですが、逆に途中の展開で、もたつく場面がたくさんありました。
こういう小説は、世間にはいくつもありますが……難しいですね。
ストーリーが出来あがってるから楽だな。なんて思ってたら大間違い。
自分がいざ書き始めて、初めてその難しさに気付きました。
私は基本的に、書き進めながらプロットを構築していくタイプなので、初めから結末までストーリーが出来あがってるものを文体として表現していくのは苦手みたいです。
でも、ここまで書き上げることが出来たのは、今ここを読んでくれてる読者様のお陰だと、本当に感謝しております。
途中、約1年間……この作品は放置状態にありました。
書き上げたい!!という気持ちはあったのですが、筆が進まない。
正直、くじけそうになっていました。
でも、この作品の冒頭にもありますように、私は「彼女」の為に、どうしてもこの作品だけは書き上げたかった。
「彼女」の存在を、書き残しておきたかった。
そして、まだ途中にも関わらず、この作品に共感して頂ける読者様に出会えた。
それは、言葉で言い表すことが出来ないくらい、本当に嬉しかった……。
この作品は、私から彼女への最初で最後の「ラブレター」です。
私がこの小説に込めた思いはたったひとつ……
――君に出会えて本当によかった。
夏向ひかる
2008.7.11~2008.10.20
2009.9.20~2010.1.6