は?何それおいしいの?
次の日、由衣に友達もいっしょに合コンに行くと言われて「だから昨日…」と納得して了解と返事をした。
それにしても由衣の友達……どんな子なのか興味が湧く。
由衣はどちらかと言えばサバサバしていて言いたいことはハッキリ言う。遠慮という言葉を知らないかの如く竹を割ったような性格だ。
そのせいかあんまり友達付き合いもよくなかったらしい。中学でもそれなりの友人がいたが、あまり仲は良くなかったみたいだ。
その由衣が嬉しそうに今日は友達といっしょに買い物に行ったと報告してきたのだから気になるな興味を持つなと言う方が難しいだろう。
「それで、兄貴には協力してほしいの!」
「……は?」
いきなりのことに唖然としたが、由衣の話を聞いてみるとその友達と友達の幼馴染みが焦れったくて仕方ないらしい。それで由衣が背中を押してやろう、と。
でもなぜそれが合コン?と至極当然に浮かぶ理由に由衣はむふふ、と悪い笑みを浮かべた。
「だってそうすれば、嫉妬に駆られた天野が見られるじゃんっ」
あいついっつも澄ました顔しててムカつくんだよね〜、とこぼす由衣。どうやら天野…くんというのは例の友達の幼馴染みくんらしい。