C O L O R F U L
「えっとー…石谷圭さんは2年生なんですか?」
「その呼び方辞めない?圭でいいから。うん、2年」
「あ…。ハナ、ずっとタメ語で喋ってた…」
「いや、いーよ。てか、背ちっちゃいよね?何センチ?」
うわ〜…。それ聞かれたくないことなのに。
「ありがと。……148㌢」
「…うわ、マヂちっせぇ。オレと調度30㌢違うわ」
「圭…は178㌢もあるの?」
「うん」
「でっか〜い!」
あたしはぴょんぴょん跳びはねる。跳んでも、圭の背には届かなかった。
始めは嫌味なヤツだって思っていたけど、今はいい人だなって思う。
話してるうちに、1−C教室の前に到着した。
「…何組?」
「1−Cだよ」
「んなら、ここぢゃん。じゃあな」
「ありがとー!」
「おう」
そう言って、圭は来た道を戻って行った。