C O L O R F U L
あたしは声のした方を見る。
………ん?
どっかで見たよ〜な。
「……あぁぁああ!」
「んあ?」
「あんた、さっきの。……って圭!?」
「…あ、体育館で会ったチビ。……オレが圭?」
圭と言う名前に反応して目が冷たくなった。
「お前、何言ってんだ?その名前、オレの耳に入れたら女だからってよーしゃしねーぞ?」
…言葉1つ1つ、あたしを見る目に暖かさは少しもなかった。
この人、圭のこと知ってる…。
「…ねぇ!圭のこと知ってるの?」
「お前、日本語分かんねぇの?」
「だーかーらー!知ってるかって聞いてるの!」
「…んっまえな!いい加減にしとけ!しつこいんだよ!オレの前でその名前出すなっつってるだろーが!」
「……ゴメン」
瞳が急に悲しそうになってる。
何か2人にある、とあたしは思った。