C O L O R F U L
 


「……お前らなぁ〜…ったく。」

担任が呆れた顔で、ため息を付き話し出す。

「もう、時間ねぇから。放課後2人が話し合え。いーな?」

「「はぁ!?」」

2人の声がハモッた。
それに反応してお互いを睨む。

「絶対に嫌だから!」
「オレはしねぇ」

次は声が被さる。


「俺と同時に喋るんじゃねーよ」

「あんたが合わしてんじゃないの?」

「糞生意気な、チビが」

「自分がデカいからって威張んな!」

「あぁ?」

「なによ!」


負けずと反抗しまくった。

静かだった教室が少しずつざわつき始めた。

『クスクス、なにあれ?』
『痴話喧嘩だよね』
『なかなかいいコンビ』
『ハナちゃんも反抗するとかすげぇ』

いろんな声が飛んでくる。

目を離したら負けな気がしたから、ずっと睨み合っていた。


 
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