「野球が俺の恋人」なんて言わせない!!
  【漣side】


  -二学期が始まってしばらく
  経った昼下がりのこと。


  俺と悠樹と柊の三人で
  食堂で昼食を食べていた。


  この学校は弁当でも定食でも
  いいから、楽でいい。


  俺たちはものすごい視線を
  感じていた。


  悠樹は学年問わずモテるし、
  柊は大人しい女子や、先輩に
  モテる。俺は一部の「冷たい男」
  好きの女によく口説かれる。

 
  だから、視線を感じるのは
  いつものことだが、今日は
  少し違うらしい。


  冷たい視線、棘棘しい視線、
  蔑むような視線、そして一部の
  好奇と期待の視線。


  腐女子っつーか、ゲイ好きって
  本当にいるもんなんだな。
  絶対いねぇと思ってたけどな。
  俺的には全員そうだったら気が
  楽でいい。  


  今日の視線の理由。
  それは―――――――――。


  「何だっけ。。悠樹と柊が
  アブナイ関係とかだったような
  気がするけどな。。。」


  「俺が聞いたのは、漣と悠樹が
  付き合ってて、だから女に興味が
  ないんだとかだったような?」


  「漣と柊で俺を取り合いしてる
  とか言ってなかったか?」


  あえて疑問系ではぐらかす
  俺達。内容がすごすぎるだろ。


  『〇〇と〇〇って付き合ってるんだって』


  っていうのはよくあるけど、
  それは男子と女子の場合だろ。


  男子と男子のカップルで噂流れる
  ってどうなんだ・・・・・?


  「お互い大変だったねぇ。。。」


  遠い目をしている柊。。


  


  


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