「野球が俺の恋人」なんて言わせない!!
  「だって大切な幼馴染だし。」


  「へぇ?!まだ大切とか
  言ってるんだ?!あんなに
  酷いことされたくせに!!!」


  「俺達はまだ、あれが未来の
  本心だと信じてませんから。
  疑わしい所がいっぱいあって。」


  思ったとおり、五十嵐さんは
  顔を引きつらせた。


  絶対に何かを隠している。


  「じゃあ、何で未来のこと
  避けてるの?!未来のコト嫌い
  だからじゃないの?!」


  「未来が何かを隠してるから。
  未来はああみえて口が堅くて
  頑固だから、隠すと決めたら
  隠し通すだろうから。


  だから、俺達は未来にバレない
  ようにいろいろ調べてるんですよ?」


  「そんなこと言って未来が
  単にアンタ達を嫌いになった
  だけだったらどうすんの???
  あんなことされてまだ信じてる
  なんて馬鹿みたい!!!!」


  ・・・・・・・そうだよ。
  俺達は馬鹿なんだよ。


  「信じてるのが馬鹿なんじゃ
  なくて、信じられないのが馬鹿
  なんだよ。
    
  俺達は今も未だ100%未来を
  信じられずにいる。あなたが言う
  ように、嫌われただけだったら
  どうしようと思っている。


  考えれば考えるほど、未来の本心
  ではないという根拠が出てくるのに、
  俺達は未来を信じれていないんだ。」


  五十嵐さんが笑う。俺たちを、俺を
  嘲るように。


  「あーあ。。未来可哀相!!!
  誰にも信じてもらえないんだ?!
  未来はアンタ達の為に頑張った
  のに!!可哀相!!」
  


  
  
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