「野球が俺の恋人」なんて言わせない!!
  「あたしが・・・・何?」


  未来、そう呼ぼうとして
  やめた。


  「どうも。」


  未来の隣に見たことのない
  男が立っていた。


  「谷口?!何でここに!」


  「あぁ、市川君か。。この前の
  試合ではどうも。強かったねぇ。。」


  「悠樹も知り合いなのか。」


  「ああ。葵中のエースなんだよ。
  夏に試合しただろ??」


  なるほど。そのときのか。。
  

  「てめぇ、、何でその女と一緒に
  いる?何が目的だ?」


  漣が冷たい口調で言う。
  

  「その女って未来のこと?
  未来と俺が一緒にいちゃ駄目なのか?
  自分の彼女を心配して一緒に来るのは
  当たり前だろ???」


  「未来がお前の彼女?!」
  「ふざけたことを言わないで!」
  「お前と何か付き合うわけねぇだろ。」


  漣、友華、悠樹が口々に言う。
  信じられない。そんなことは。


  「嘘なんかじゃないよ。
  この前美香に言ってたでしょ。
  『谷口の方がよっぽどいい男だった』
  って。付き合うことになったの。

  
  だから、悠樹達に報告しておこうと
  思って。もう一緒にいることはなくなる
  から。まぁ、今も一緒にいないから
  みんなにとって何も変わりはないけど。」


  「そうゆうこと。俺がいるのに
  元好きだった奴の側に未来がいる
  なんて嫌だからもう関わるなって俺が
  未来に頼んだんだよ。どうせもう未来と
  話してないんだし、別にいいだろ?」

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