「野球が俺の恋人」なんて言わせない!!
  「そっか。じゃあ、俺達は何も
  言えないな。信じてあげられなくて
  ごめん。本当にごめん。」


  「いいよ。傷付けたのはあたし
  だし。今までありがとね。」


  「ああ。谷口と幸せにな??」


  「うん!!ありがと!!」


  「未来・・・・。」


  友華が泣いて未来に抱きつく。
  
 
  「ホントに・・・ごめ・・
  ごめんね!!あたし・・馬鹿・で
  み・・らいの・・ことっ・・考えて
  なく・・て!!みらい・・が何の
  理由もなく・・あんなことっ・・
  するはずないのに。。未来のこと・・
  好き・・なのに!!!」


  「分かってるよ。。友華はちゃんと
  あたしのこと見ててくれたよ。
  いつも一緒にいてくれて、悩んでくれて。
  大好きだったよ。ありがとね??」


  「悪かったな。何もしらねぇで、
  勝手なこと言って。悪かった。」


  「いいって!!漣も幸せになりなよ!」


  「未来・・・・。」


  「悠樹。ありがとね。好きになって
  ずっと一緒に居て、幸せだったよ。
  野球頑張ってね!いい彼女作って
  青春するんだよ??」


  「ああ。好きになってくれてありがとな。
  未来といるのは楽しかった。」

 
  悠樹の返事に未来は笑顔を見せた。
  懐かしくて、優しい未来の笑顔だった。


  俺達はそのまま図書室から出た。


  これでよかったんだよね。
  未来の幸せを邪魔してはいけないから。
  最後まで何も出来なかった俺達の
  精一杯の誠意だった。笑ってくれるなら。


  -未来があの笑顔にどんな想いを
  込めていたかも知らず。
 

  俺達は本当にどうしようもない
  馬鹿だった。
  
  


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