「野球が俺の恋人」なんて言わせない！！

　　「きったなーい。。ずっと
　　トイレの床にへばりついてれば？
　　お似合いだよ？？？」


　　誰かの声がした。その声に周りが
　　キャハハと笑う。


　　「だよねー！！ってかブスのくせに
　　男子に好かれようと頑張ってんの
　　マジキモいんだけど！！悠樹君が
　　アンタなんか相手にするはずない
　　じゃん！それぐらい気づけば？！」


　　何・・・これ？どうなってんの？
　　何でこんなこと言われなきゃ
　　いけないの？？っていうか誰なの？？


　　「誰？？あたしに文句あるなら直接
　　言えばいいでしょ。何でこんなコト
　　してんの？？電気付けて。」


　　立ち上がろうとしたら、思いっきり
　　蹴られた。複数人に。


　　痛い。。ぼんやりと見えるのに、
　　暗くてハッキリ顔までは見えない。
　　誰がこんなことしてるの？！


　　「誰が、とかどうでもいいじゃん。
　　目障りなんだよね。。何でアンタ
　　みたいのが桜井君とか市川君達と
　　一緒にいれるわけ？ありえないん
　　だけど。死んじゃえば？？」


　　「最近嫌われて一緒にいれないらしい
　　じゃん？？いい気味だし！！！けどさ、、
　　前からムカついてたんだよね。
　　何の取り柄もないアンタがあの人達と
　　一緒にいるのがさ。。。邪魔だからさ、
　　消えてよ。。この学校辞めるって言ったら
　　許してあげてもいいよ？？」


　　「っていうか、アタシが本気になれば
　　悠樹はアタシのものだし。。どんな手
　　使ったか知らないけど、アンタみたい
　　なのに負けるわけないし！！！」


　　ふざ・・・・けんな。。
　　外見しか見てないくせに。。
　　悠樹のことも柊のことも漣のことも。


　　あんなくだらない噂を信じきってた
　　くせに。悠樹達に『ゲイとかキモい』
　　って散々言いまくってたくせに。


　　ふざけんな。。。悠樹は誰のものでも
　　ない。何馬鹿なこと言ってんの？


　　怒りと痛みで涙が出た。