「野球が俺の恋人」なんて言わせない!!
  「アンタ達に・・・悠樹は
  振り向かないよ。漣も・・柊も。
  こんなやり方で・・悠樹達が
  振り向いてくれるはずないって
  何で・・・・分からないの?」


  「はぁ?!うぜぇんだよ!」

  
  ドカッ!!

 
  「・・・・・・っ!!!」


  痛い。腹を容赦なく蹴られて
  目の前がぼやける。痛みで涙が
  滲んだ。


  「先輩ちょっとヤバくない
  ですか。やりすぎなんじゃ!!」


  焦ったような女子達の声が聞こえる。
  そっか。同級生だけじゃなくて先輩も
  いたんだ。。。


  「大丈夫だって!!顔殴ってないし!
  でもそろそろ行こっか。。バレると
  マズいし。。帰ろ、、みんな!!」


  バタバタと走っていく音が聞こえる。
  みんな、、ってどれだけいるんだろ。。
  あの三人モテすぎ。。彼女作らないと
  諦めてくれないよ、、あの人達。。。


  そんなことを考えてる内にも
  意識が遠のいていく。


  誰か助けてくれないかな。。


  来るはずのない人達の顔を
  思い浮かべながら。


  暗くて、冷たい場所で、
  あたしは一人、意識を失った。



  
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