「野球が俺の恋人」なんて言わせない!!
  谷口が未来をベッドに横たえる。


  「こんなに大勢居たら未来が
  起きたとき疲れるんじゃない??」


  俺達は学校から未来の家に移動した
  ことで少しだけ落ち着きを取り戻して
  いた。本当に少しだけなのだが。  



  「そうだね、友華。。でも、未来の  
  側にいたいのはみんな同じだからね。
  どうしようか???」


  「じゃんけんで勝った奴で
  いいんじゃねぇの?公平だし。」


  漣の提案に賛成して、俺達は
  じゃんけんを始めた。


  そのじゃんけんをしている間も
  漣と友華の顔は怒りに満ちていたし、
  柊は何を考えているのかよく分から
  なかったし、新庄と谷口は考え事を
  しているようで時々無言でお互いの
  目を合わせていた。


  「決まったな。。まぁ妥当だな。
  俺と新庄は行く所があるから後頼む。」


  そう言って谷口と新庄が立ち上がる。


  「行く所って・・・・・?」


  友華が怪訝そうな顔をする。


  「美香のところだ。」


  真顔で谷口が言うから俺達は
  すぐには話がみえなかった。


  少し遅れて。


  「まさか・・・・・・・!」


  柊が声を上げる。友華はただ
  口をきっと結んで。漣は険しい顔で。
  怒っている。それがピリピリと痛い位
  に伝わってくる。


  「まだ分からないけれど。
  とりあえず怪しいから調べに行く。
  調べるのは葵中で慣れてるの。 
  よくも悪くもね。。。。」


  二人を見送って俺達は未来の家の
  リビングに集まった。
  
  
  
  

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