「野球が俺の恋人」なんて言わせない！！

　　「漣は？？？」


　　「ん？悪ぃ、聞いてなかった。」


　　いきなり柊に声を掛けられて
　　どきっとした。


　　なんか考えてること全部柊に
　　バレてんじゃねぇかと思うことが
　　ある。まさか、、な。。。


　　「好きな人が親友とかぶったら
　　どうするかっていう話だよ。漣は
　　どうする？？親友に譲る？？？
　　でも、その好きな仔は漣じゃなくて
　　親友のことが好きなんだって漣は
　　知ってるっていう状況で。。」


　　っ・・・・・・・・・・。


　　前言撤回だ。。。絶対にバレてる。
　　俺の考えてることなんて柊には
　　筒抜けに違いない。。


　　「俺、、は。」

　
　　考えてみた。


　　悠樹が未来を好きだったら
　　俺はどうするか。


　　もし両方未来に告白したとして
　　未来が悠樹ではなく俺を選んだら。


　　まぁ、そんなことはありえないが。


　　俺の答えは。


　　「俺は好きな奴が親友と上手くいく
　　のを望む。俺はそれを見ていたい。」


　　未来の悠樹を見てるときの顔。


　　ひたすら野球しか見てない悠樹のことを
　　全部受け止めてそれでもずっと好きで
　　いつづける悠樹への未来の想い。


　　それが叶えばいいと思う。


　　友達として、ずっと未来の側に
　　いれるなら、俺はそれでいい。


　　悠樹と未来がいつか付き合って、
　　手つないで歩く所とかを柊や恭介
　　達と後ろから眺めてからかって。


　　まぁ、そこには井上と新庄が
　　いるだろうが。

　　
　　そんな『未来』なら、苦しくない。
　　未来が悠樹を選ぶ『未来』が来る
　　としても、幸せだと思える。