「野球が俺の恋人」なんて言わせない!!
  「ずっと不安だったの。
  あたしの存在は迷惑じゃかな、
  って思ってた。つりあわない
  ってずっと思ってたの。」


  「なんで、そんなこと。」


  友華の傷ついた顔に心が痛む。


  でも、聞いて。

  
  じゃなきゃあたしはもう
  前へ進めないの。


  どんなに頑張っても。


  今のまま一人で勝手に
  後ろ向きになってたら、
  もっとずっと傷付ける。


  言わなきゃいけない。


  あたしは、こんなにだめな
  人間だって知ってほしい。


  友華たちがいなきゃだめなんだ
  って知ってほしい。


  「友華たちはみんなから人気
  あって、あたしは友華たちに
  とって必要なのかなって思った。
  その気持ちは昔からずっとあって。
  でも自分でも気づいてなくて。
  拓人に言われて気づいたの。。。


  ああ、あたし寂しいんだ。って。」


  こんなに側にいるのに、
  笑ってくれているのに。


  どうしてか寂しかった。


  いつかそこにいられなくなる
  かもって、そう思ってた。


  でも、気付かなかった。


  拓人に会うまで。


  あの人があたしの本音引き出したの。


  何年も、ずっと気付かないフリ
  してた、あたしの想い。


  

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