「野球が俺の恋人」なんて言わせない!!
  拓人が言った言葉。

  『だったら賭けようぜ。お前が
  本当にあいつらに必要とされてない
  とお前自身が思ったら俺のところへ
  くる。そうじゃなかったら俺とは
  二度と会わない。どうだ?』


  『お前は俺と付き合うことになった
  って市川に言え。その市川の反応
  次第だ。賭けの期限は一ヶ月。』


  優しい優しい言葉。


  「これが事実。付き合ってないよ、
  実際は。悠樹に言うつもりもないし。」


  話し終わった後、三人とも何も
  言わなかった。

  
  反応がすごく怖かった。


  「ごめんね。あたし・・・っ。」


  「ちょっ、友華?!」


  いきなり泣き出した友華に
  どうしていいかわからなくて。


  だって泣いてる友華なんて、、
  あたしが殴られた時以来で。


  おろおろしてたら、
  いきなり抱きしめられた。


  三人に、同時に。


  「好きに決まってるだろ、馬鹿。
  お前なしとかありえねぇから。」


  「あたしだって寂しかった。
  未来が全然構ってくれなくて。」


  「未来の馬鹿。ひどいよ。」


  気付いてしまった。


  あたし、愛されてる。


  こんなに大切にされてた。


  ずっとずっと。
    


  
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