愛してるって囁いて

俺は、沙代の優しい言葉と笑顔を
自分にも、向けてほしい
あの優しい言葉を
俺にも、言ってほしい
と、何故か、思ってしまっていた‥‥

だが、はっと、手のものに気づいて

窓ガラスをコンコンと叩いた。
沙代が、振り向いて
俺の顔を見て、びっくりしていたから
俺は、
『会社のトラブルで
千恵が、呼ばれたから
自分が持ってきた。』
と、説明をした。

すると
「わざわざ、すいません。
洸さんも、忙しかったでしょ。」
と、子供や保護者に向けた
笑顔や言葉じゃない
沙代に、俺は落胆した。

「問題ない。これ。」
と、渡すと

「ありがとうございます。」
と、受け取った。

俺は、いたたまれずに、
その場を後にした。

外から見ると

沙代は、一人で一生懸命
壁に絵を張っていた。
他の職員は、いないみたいだ。

俺は、自然に足が動き
沙代のそばに行き
絵を取ると

沙代は、びっくりして
「一人で、大丈夫ですから
仕事に戻って下さい。」
と、言う
「これが、終わっていく。
ほら、早くしろ。」
と、言いながら
うん?絵は、なんで、止めるんだ。
画鋲か?
と、思っていると

小さい子がいるから、
画鋲とかは、使わないで、
テープとか、マジックテープとかを使うと、
沙代が説明してくれた。

今回は、紙で書いてるから、
テープでとめていく。
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