クールな溺愛彼氏様⁉︎
「もうすぐかな?」
「んー、でもまだ明るいからな。それに、曇ってるし、雨大丈夫か?」
そう。
カフェを出る時よりずっと曇り空が広がっている。
でも、その心配は悲しくも的中し本格的な雨が降り始めてしまった。
慌てて屋根のある場所に移動する。
「大丈夫か?」
「うん」
「降り出したな」
椋平が空を見上げる。
雨は大粒で、やむ気配はなさそうだ。
『本日、開催を予定していました花火は天候悪化のため中止とさせていただきます。もう一度繰り返します・・・』
中止を告げるアナウンスが流れ、辺りではブーイングの声が上がっていた。
私の肩も落ちる。