クールな溺愛彼氏様⁉︎
そして、椋平のアパートに戻る。
びしょ濡れの身体をタオルで拭う。
「未侑、テラスに出て」
椋平にそう言われ私はテラスに出た。
椋平が何かを持ってテラスに出る。
椋平の手には、線香花火とライター。
「線香花火?」
「さすがに普通の花火はここではできないからな。線香花火だけど。これで我慢しろよ」
差し出された線香花火を手に取る。
椋平がライターで火をつけてくれた。
チリチリと小さな音を立て淡い光を放つ線香花火。
ぷっくりと小さな玉が出来上がると、チリチリパチパチと弾けた。
「綺麗」
「ああ」
大きな花火は見れなかったけど、椋平と二人でした線香花火はどんな大きな花火よりもきれいで素敵だった。