クールな溺愛彼氏様⁉︎



「未侑ちゃん、今日もかわいいね」




ガシッと手を掴まれ、覗きこまれた私はハッとした。




「ちょ、やめてください」



手をひこうとするけどビクともせず固く掴まれている。
しまった。遠回りするつもりだったのに。




「水。なくなったんだけど、もらえる?」

「・・・少々お待ちください」




愛想笑いを浮かべ離れようとしているのに、手を放してくれない。
怪訝な顔で東雲さんを見る。



「未侑ちゃんが、持ってきてよ?」

「はい?」

「そうじゃないと、俺、彼氏さんに挨拶に行っちゃうかも」

「ちょっと、やめてください!」




小声で抗議する。
どういうつもり?

最低!




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