クールな溺愛彼氏様⁉︎
「未侑ちゃん、好きだよ。俺と付き合って」
宣言通り、一週間後の今日仕事終わりに待ち構えていた彼は面と向かってそう言った。
今日は遅出だったから、もう時間は10時過ぎ。
こんな時間まで待ってるなんて・・・。
「だから、返事ならもうしました」
「彼氏がいるから無理だって?」
「はい」
「そんなの、理由にならないって言わなかったっけ?」
サラリとかわされる。
この人の自信ってどこから来るんだろう。
「それって、ただ自分の状況で断ってるだけでしょ?俺を見てちゃんと判断してよ」
「俺を見てって・・・」
「彼氏がいるからなんて、そんな理由じゃ納得いくわけないだろ?」
いつもヘラヘラしていた東雲さんが真剣な顔でそんなことを言うから、戸惑う。
でも、確かに・・・。
彼氏がいるからって、邪険にしてしまったのは申し訳なかったのかも。
こんなでも、本当は真剣だったのかもしれないし。
私も真摯に受け止めなくちゃいけなかったのかな。