クールな溺愛彼氏様⁉︎
「ずっと?いや、俺は向こうから歩いてて、未侑が曲がってきたのが見えたから。俺が来てるの見えなかったのか?」
店長は、私が曲がった先の方から歩いてきていたらしい。
気が動転しすぎて人が歩いていたことさえ気づかなかった。
え・・・、それじゃあ。
「追われてたのか?」
「わ、わからない・・・。足音が聞こえただけで、ただの勘違いだったのかも・・・」
店長かと思ってホッとした心がまた不安に覆われる。
そんな私を見て店長は、曲がり角の先を覗き込んでくれた。
「誰もいないけど・・・。大丈夫か?」
「す、すみません・・・」
やっぱり、私の気のせいだったのかな。
でも、確かに足音が聞こえた気がしたのに。
「・・・大丈夫そうじゃ、ないな」
店長が私を覗き込み、そう呟くと私の肩を抱き立ち上がらせた。
店長に促されるまま歩くと、小さな公園に差し掛かった。