クールな溺愛彼氏様⁉︎
「いらっしゃいませ」
大丈夫。
笑顔も作れる。
カフェに出ている私は、いつも通り接客をしている。
大好きなコーヒーの香りに包まれていれば、心も少しは落ち着く。
「無理するなよ?」
「はい。ありがとうございます」
店長が、心配して声をかけてくれるけど大丈夫。
仕事をして、動いて忘れるんだ。
チリンチリン
扉が開く合図に私は、笑顔で迎える。
でも、その人物を見て、その笑顔は引きつった。
「未侑」
眉を顰め、私を真っ直ぐに見つめる、椋平。
どうして・・・。
あんなことがあったのに、どうして来たりするの?
今日はもう来ないと思ってた。