クールな溺愛彼氏様⁉︎
「・・・いらっしゃいませ」
私は、店員としてそう声をかけた。
こちらです、と席に案内しようとする。
「待って、話を聞いてほしい」
「・・・っ、話なんて」
いいわけなんて、聞きたくないよ。
私は椋平の顔が見れずうつむいた。
「未侑、頼む。話を聞いて・・・」
「お客様。すみません、他の方のご迷惑になりますので」
詰め寄る椋平を咎めたのは、店長だった。
困っている私を見かね、助けてくれた。
椋平は、少しムッとした表情をしたけど、諦めたように目を伏せた。
「すみません」
そう謝ると、案内された席に座った。
「あとは、俺が接客するから」
「・・・すみません」
ボソッと小声でそう言うと、店長は私の代わりに椋平の接客をしてくれた。