クールな溺愛彼氏様⁉︎
未侑が護りたいって言うなら、護ってやらねぇとな。
不本意だけど。
「未侑と、話がしたいんですけど」
「・・・俺に言われてもね」
「連絡しても、返事くれなくて。あの、あなたはどこまで知ってるんですか?」
切羽詰まったような雰囲気が伝わってくる。
本当は、苛立って俺に詰め寄りたい気持ちを抑えて、下手に出て探ろうとしてる。
それくらい、こいつにとっても未侑は大切な存在ってことか。
「悪いけど、今はそっとしておいてやってくれないか?今、あんたの事まで気にかけてやれる状態じゃないんだわ」
「どういう事ですか・・・?」
「俺に言えるのはそれくらい」
そう言うと俺は、彼の隣をすり抜け階段を降りる。
帰る前に、ふと行きしに一度見ていたポストを覗き込んだ。
「な・・・」
そこには白いいつもの封筒が入っていた。
来た時にはなかった。
だとしたら、俺が部屋に入っている隙に。
「くそ!」
俺は慌てて飛び出し左右を見渡した。
それらしき人物はどこにも見当たらなかった。