クールな溺愛彼氏様⁉︎
「遅かったか・・・」
いれるところが見えなくても、姿が見えてあいつだって確証が出来ればよかったのにな。
くそ。
「あの」
「・・・ああ。悪い。お前、ここに来た時誰かとすれ違わなかった?」
「え?・・・いや」
「そっか。ならいいや」
じゃあ、こいつが通った後か、それより前にもう入れて逃げてたかのどっちかだな。
まぁ、こいつが鉢合わせなくてよかったか。
「お前も、さっさと家に帰れよ。これ、俺の番号だから。なんかあったら連絡しな」
紙に番号を書きなぐって渡した。
戸惑った様子でそれを受け取った彼氏を置いて俺はその場を離れた。
どうにか、あいつも引き放さねぇと。
今回の手紙には、刃はついていないみたいだ。
でも、なにをしでかすかわかったもんじゃない。