クールな溺愛彼氏様⁉︎
「よし。俺が、病院に連れて行く。加奈子、しばらく一人で頼めるか?」
「はい。任せてください!もうお昼のピークは過ぎたので、一人でも大丈夫です。最悪、キッチンに応援を呼びますから」
冗談めいてそう言うと加奈子は笑った。
それを見て店長は頷くと、私を支え裏口から外に出た。
「すみません・・・」
「いいって。仕事上の怪我は、俺の責任でもあるんだから」
「そんな」
「聞いたぞ、客に心配かけないよう笑顔を作ってたって」
「あ・・・」
「よくやったな」
店長の大きな掌が私の頭を撫でる。
嬉しい。
店長に褒められた。
私は嬉しくて頷きながら笑う。
「助手席に乗れ」
「お邪魔します」
冷やしたタオルで右手を抑えているため店長がドアを開けてくれる。
紳士だ、店長!
車で20分くらいで病院についた。
大きな総合病院だ。