クールな溺愛彼氏様⁉︎
「なにもしなくていいからな。じっと待ってろよ」
「う、うん・・・」
「わかってるのか?なにもするなよ?」
「わ、わかってるよ」
何度も執拗に確認され頷くと、椋平は仕事に戻るといってしまった。
その背中を見送り、私は駅に向かう。
椋平の家に帰る。
なんか、なんか、幸せ!
さっきまでの沈んだ気持ちは一気に晴れ渡り、足取りも軽くなる。
なんて単純な私。
でも、泣いたことで結構スッキリしちゃった。
椋平に、感謝しなくちゃ。
弱ってる子には、優しいのかな、椋平も。
そんなことを考えながら電車に乗り込んだ。
そして、私はドキドキしながら椋平の部屋の前に立つ。
この鍵で、開けるんだ。
なんか、緊張する!
鍵を差し込み、右に回すとカチャッと音が鳴り鍵が開いた。
そっとドアノブを倒すと扉は開かれる。