クールな溺愛彼氏様⁉︎
「はい!どちら様ですか?」
「俺、椋平」
ドアの向こうから聞こえてきた椋平の声にホッとして鍵を開ける。
扉を開くと、少し疲れた表情の椋平が見えた。
「おかえり」
「確認せずに開けようとしたろ?」
「え、なんでばれて・・・」
「やっぱりか」
「あっ!」
ハッタリだったことに気づき、頬を膨らませた。
椋平からカバンを受け取り中にはいる。
あ、今自然だった。
なんか、新婚さんみたい!
「お前、変なこと考えただろ」
「え!?か、考えてないよ!」
「未侑は、全部顔に出るんだから。隠しても無駄」
なんだかんだ、椋平って私のことわかってる。
悔しいけど、完敗だ。
鞄をベッドのある部屋に片づけると、リビングに戻る。
そこでは、椋平がスーツ姿のままキッチンに立っていた。