クールな溺愛彼氏様⁉︎
「ほら、行くぞ」
ボーッとしてしまった私をせっつくように椋平がいう。
私はハッとして歩き出した。
ずっとさっきの光景が頭の中にある。
誰だったんだろう。
椋平も、楽しそうだった。
「なにボーっとしてんの?こけるよ」
椋平がそう言いながら私の手を取った。
あ・・・。
繋がれた手を見て、ポッと顔が赤くなる。
私、単純だ。
これでもうさっきの事がどうでもいいと思えてくる。
そのおかげでこうして手が繋げたんなら、ラッキーとすら思う。
なんて単純思考。
私たちは、人の流れと同じ方向に流れていく。
出店がたくさん並んでいて目移りする。
かき氷にフライドポテト、リンゴ飴もある。