クールな溺愛彼氏様⁉︎
「椋平、何食べる?」
「んー。未侑が食べたいものでいい」
「えー、何にしよう、悩むなぁ。じゃあ・・・、タコ焼き食べようよ!二人で半分こ」
「ああ、いいよ」
椋平を引っ張って店先まで行く。
一つくださいと告げ、お金を出そうと巾着の中を探っていると、椋平がすっとお金を払った。
「え、椋平。いいよ」
「いいって。これくらい。ほら、できたの受け取って」
言われるがまま出来上がったたこ焼きを受け取ると、再び椋平に手をひかれ石垣の側に移動した。
石垣にもたれて、二人でたこ焼きを突っつく。
「あつあつっ」
「火傷すんなよ」
「もう火傷はこりごりっ」
まぁ、あの生活はまんざらでもなかったけどね。
なんて、椋平には言えない。