また逢う日まで
悲しみにくれるアナタ
それから半年後、いつものように友達と遊んでいたみちるに、母親から電話が入った。
『どうせ散歩行けとか言うんでしょ?てか、なんで電話?』と思いながら「もしもーし」と出ると、
「みちる!今すぐ家に帰ってきて!早く!」と、慌てる母の声がした。
「え?なんで・・・」「いいから!ハッピーが・・・ハッピーが、倒れたの・・・!!」
その声を聞いたみちるは、体中に電流を受けたように動けなかった。
・・・え?今・・・お母さん、なんて・・・?
「私もさっき仕事が終わって家に帰ってきたの。そしたらハッピーがいつものように玄関まで出てきたんだけど、私が台所に行ったら後ろで倒れてて・・・どうしよう・・・このままじゃハッピーが・・・」
そ・・・んな・・・。ハッピーが・・・死・・・?
「とにかく、今は病院にいて先生に見てもらっているから、みちるは駅に着いたら電話して!迎えに行くから」
そう言って、母は電話を切った。
まだ状況を理解出来ないみちるはーー
走った。走って走って走って走って走って走って走って走って・・・足が取れるんじゃないかってくらいに走った。
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