また逢う日まで
ーーその夜。
夕飯を済ませ部屋に行こうとしたひかるとみちるを、両親は引き止めた。
「どしたの?なんかあんの?」と聞くひかる。それを聞いた両親は互いの目を合わせ、「実はね・・・2人に言うべきことがあるの」と、ニヤニヤした母が切り出した。
頭の上が『?』マークでいっぱいの2人に、父は「ちょっと目をつぶって待ってろ」と言って部屋を出ていった。
しばらくすると、ガサガサという音とともに「もう開けていいぞ〜♪」という父の声が聞こえた。
そっと目を開けると、そこにはーー
「・・・ナニコレ?」
ーーダンボール箱だった。
「『ナニコレ?』じゃないわよみちる〜!中、開けてみなさい」
母に促され渋々開けると、中には・・・
「!こ・・・、この子・・・!」
「・・・へー、なかなかいいんじゃない?」
ーー小さなゴールデンレトリバーの赤ちゃんが眠っていた。
「お・・・お母さん、お父さん、この子、一体・・・?」
「「今日から家族であり友達であり良き相談相手になるワンコで〜す♪」」と、息ピッタリの両親。
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