誰にも内緒の溺愛旦那様
注文してすぐ、パスタが来た。
「ここのカルボナーラほんとに美味いから。」
「は、はいっ」
本当に美味しそう……
あ、
「お先に、どうぞ」
「え?いいよ、柚ちゃん食べてからにしなよ」
「い、いえいえ!どうぞっ」
「じゃあ、遠慮なく。
俺のもどーぞ」
「いいんですか…?」
「いいよ、食べなよ。これも美味いから」
二つとも美味しい。
何よりも、鳴海さんの笑顔が、料理に華を添えてる。
ひとりぼっちなこと、忘れそう。
こんな幸せなこと、人生ではじめてだ……。
「柚ちゃん?」
「え、?」
「なんで…泣いてるの?」
「泣い………あ、…ほんとだ………」