誰にも内緒の溺愛旦那様
日本に帰ってきて、
お父さんが颯さんとお酒を飲んだ。
酔ったお父さんを初めて見て、おもしろかった。
「俺が…俺と美智子が、柚のために一生懸命働いてきたんだ。それなのに君みたいなやつに渡さなきゃならないなんてな……」
「お言葉ですが、絶対に柚さんを幸せにしてみせますよ。
だって柚さんに、俺が……─────」
もしあのとき命を絶ってたら、
こんな幸せ、感じられなかった。
あたしはいつも、
颯さんに助けられる。