誰にも内緒の溺愛旦那様
『いえ、日本にいます。
私も急いで帰りたいと思ってます。
─────半年前に、息子が生まれたばかりなので』
「あ、パパ、陽くんのお話してるよ」
7か月目に入った陽くんを抱っこして、
テレビに向かって陽くんの手を振った。
『奥さんも息子さんも喜んでいるでしょうね!いや、恐らく日本中が喜んでいると思います。初めての日本人の受賞ですから』
『はは、ありがとうございます』
『奥さん、ますますナルミを好きになりますねぇ』
会場から、笑いが溢れた。