誰にも内緒の溺愛旦那様
「ふざけてなんかないっ……!!」
思わず、声が出た。
「柚?何を言ってるんだ?お前は」
「鳴海さんは……あたしを、暗闇から救ってくれたの……ひとりぼっちだったあたしを……」
「ひとりぼっち?暗闇?さっきから、何を言っている。不自由なく生活させてやってるんだ、金だって無きゃこんな家には住めないし、勉強も……」
違う…そうじゃない。
そうじゃないよ、お父さん……
「お父さんもお母さんも帰ってこない家で、ただ生活費を渡されて、こんなの嫌なの………。お金なんていらない……もう何もいらない………大好きな人が側にいてくれるって、こんなに幸せなんだって、あたし……最近やっと知ったの………」
「お前は、高校生なんだぞ。なんで今結婚なんだ。
……まさか、子供か!!?」