強引上司の溺愛トラップ
なんにせよ、一島くんの外見は、ホントのホントに『私にとっての理想の王子様』だった。
ああ、今すぐ兄たちにメールしてこの事実を報告したい。昼休みまで我慢だ。
今日と明日は、引き継ぎという意味で、主に川崎さんが一島くんに仕事を教える。
同じように桜課長も、今日と明日は以前の課長から仕事を引き継いだりする。
なので私はこの二日間はとくにいつも通りだな、と思っていたのだけど、寧ろ皆が引き継ぎしてる分、いつも以上の仕事が自分に回ってきて、バタバタしているうちにお昼の時間になった。
桜課長と一島くんとちゃんと喋れるだろうか、と昨日まで散々心配してたけど、ゆっくり会話する時間もないくらいだった。「はい」と「お願いします」くらいしかふたりにはまだ言ってない気がする。ゆっくり会話する時間があったとしてもちゃんと話せた自信はないけど……。
そんなことを考えながら、私は食堂に向かうためのエレベーターを待つ。すると。
「渡辺さん。俺も食堂行くんで、一緒に乗っていっていいですか?」
振り返ると、一島くんがいた。
ああ、今すぐ兄たちにメールしてこの事実を報告したい。昼休みまで我慢だ。
今日と明日は、引き継ぎという意味で、主に川崎さんが一島くんに仕事を教える。
同じように桜課長も、今日と明日は以前の課長から仕事を引き継いだりする。
なので私はこの二日間はとくにいつも通りだな、と思っていたのだけど、寧ろ皆が引き継ぎしてる分、いつも以上の仕事が自分に回ってきて、バタバタしているうちにお昼の時間になった。
桜課長と一島くんとちゃんと喋れるだろうか、と昨日まで散々心配してたけど、ゆっくり会話する時間もないくらいだった。「はい」と「お願いします」くらいしかふたりにはまだ言ってない気がする。ゆっくり会話する時間があったとしてもちゃんと話せた自信はないけど……。
そんなことを考えながら、私は食堂に向かうためのエレベーターを待つ。すると。
「渡辺さん。俺も食堂行くんで、一緒に乗っていっていいですか?」
振り返ると、一島くんがいた。