強引上司の溺愛トラップ
「……どうも」

と短くて答えて、課長は私に背を向けて歩き出す。


でも。


「か、課長」

私が呼び止めると、課長も足を止め、「何?」と振り返る。


「エレベーター、そっちじゃないです」

「……」

「い、一緒に行きましょうか?」

課長は何も答えなかったけど、否定もされなかったので、そういうことかなと思って、私は課長の隣を歩いた。
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