強引上司の溺愛トラップ
答えた瞬間、顔が一気に熱くなった。
課長の視線を感じる。でも、恥ずかしくて課長の方、見られない。
「そうなんですね! うまくいくといいですね!」
「あ、ありがと……え、ええと、私、そろそろ営業室戻るね!」
「じゃ、俺も行こ」
「か、課長はまだ休んでていいですよ! 食堂来たの、私より遅かったじゃないですか!」
「煙草吸いに行くから」
う〜……これ以上色々言っても怪しいだろうから、私は大人しく課長と一緒に食堂をあとにした。
営業室に戻るための下りのエレベーターの中でふたりきりになると。
「で、お前が気になってる人って誰なの?」
と、課長がニヤニヤと、意地の悪い笑顔でそう聞いてくる。
「なっ、何でそういうこと聞くんですか! 本当に意地悪ですね!」
分かってるくせに! という意味で、私にしては珍しく、キッと睨みつけて反論した。でも、私のそんな行動に、課長が怯むはずもなく。
「意地悪はどっちだよ。俺は自分の気持ちちゃんと伝えたのに、お前からは『考えとく』としか聞いてねーし」
「そ、それは……!」
確かに、面と向かって『気になる』とはまだ言ってないけどっ!
「あーあ、部下に意地悪されてる俺、かわいそー」
と、白々しく言いながら、課長は私に背を向けて二階で降りていく。二階に喫煙室があるからだ。
そして、エレベーターの扉が閉まる直前、私に振り返ると、
「じゃあ、土曜な」
と言って、喫煙室の方へと去っていく。何かを反論しようにも、エレベーターの扉も閉まってしまった。
もう!ほんとに強引だ!まあ、土曜日に出かけるのは嫌じゃないんだけどさ……。
……でも、カップルデーの遊園地にはさすがに行けないだろう。他に行く所、考えておこう。
課長の視線を感じる。でも、恥ずかしくて課長の方、見られない。
「そうなんですね! うまくいくといいですね!」
「あ、ありがと……え、ええと、私、そろそろ営業室戻るね!」
「じゃ、俺も行こ」
「か、課長はまだ休んでていいですよ! 食堂来たの、私より遅かったじゃないですか!」
「煙草吸いに行くから」
う〜……これ以上色々言っても怪しいだろうから、私は大人しく課長と一緒に食堂をあとにした。
営業室に戻るための下りのエレベーターの中でふたりきりになると。
「で、お前が気になってる人って誰なの?」
と、課長がニヤニヤと、意地の悪い笑顔でそう聞いてくる。
「なっ、何でそういうこと聞くんですか! 本当に意地悪ですね!」
分かってるくせに! という意味で、私にしては珍しく、キッと睨みつけて反論した。でも、私のそんな行動に、課長が怯むはずもなく。
「意地悪はどっちだよ。俺は自分の気持ちちゃんと伝えたのに、お前からは『考えとく』としか聞いてねーし」
「そ、それは……!」
確かに、面と向かって『気になる』とはまだ言ってないけどっ!
「あーあ、部下に意地悪されてる俺、かわいそー」
と、白々しく言いながら、課長は私に背を向けて二階で降りていく。二階に喫煙室があるからだ。
そして、エレベーターの扉が閉まる直前、私に振り返ると、
「じゃあ、土曜な」
と言って、喫煙室の方へと去っていく。何かを反論しようにも、エレベーターの扉も閉まってしまった。
もう!ほんとに強引だ!まあ、土曜日に出かけるのは嫌じゃないんだけどさ……。
……でも、カップルデーの遊園地にはさすがに行けないだろう。他に行く所、考えておこう。