強引上司の溺愛トラップ
そう思って少し安心したからか、私は自然と、


「……あの、お昼休憩の時に話していた、遊園地の件なんですけど……」

と、話を切り出すことが出来た。


【ああ、うん。何時にする?】

「ちょ、まだ行くとは言ってないじゃないですか!」

【何だよ。行かねーのかよ】

「い、いえ、行きますけど……」

【え?】

「え?」

【行ってくれんの?】


課長の声は、本当にどこか驚いたようなものだった。

強引に誘っておきながら、本当に私が行くと返事するとは思っていなかったみたいだ。


その声を聞いて、私は何だか、胸がキュンとしてしまった。


「い、行きますっ! 楽しみましょう!」


あれだけ悩んでいたのに、こんなにも単純だったらしい私の性格に、自分自身で驚く。


その後、待ち合わせ場所と待ち合わせ時間を決めて、電話を切った。


私は、ベッドに顔を埋めた。



……土曜日、楽しみかもしれない!!
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