やっぱりキミを攻略してみせます!
今、若干だけど口元が緩んだように見えた。
窓から差し込むオレンジ色の太陽の光、
散乱したプリント、
謎に満ちた前髪くん
こんなゲームみたいなシチュエーションあり得るわけないのに、
君の淡い黒い瞳が現実にあったことだと言ってくるようで、
心臓の音が鳴り止まない、聞こえたらどうしようと思うと、
心臓はそれを振り払うように、ドクンドクンっと甘い音を鳴らし続ける。
早くこの場から去らないと、この変な空気に流されそうで、
君の虜になりそうで、
怖くて、
『あ、あのごめんなさい!そのプリント職員室に届けといてください!!』
と言い放ち逃げようと思ったら、
前髪くんは不思議そうな顔をして
「なんでそんな顔が赤いの?」
と聞いてきた。
な、なななななんでって言われてもですね!!!!!
君のことが好きになっちゃいました!なんて言えるわけ、
言えるわけないじゃんか!!!!!
『そ、それは』
ど、どうしよう、適当に何か言っておけば大丈夫だよね?
『今日!ラブ♡アイドルの発売日なので!!!興奮して顔が赤くなってるんだと思わ、、れ…』
「え?」
って!!!!!何言ってんだ!!!!!私!!!!!!!!!