イノセントラヴ～不実な社長と契約結婚～

目を覚ますと隣で悠真さんが寝息を立て、眠っていた。いつ、彼が就寝したかは分からなかった。
悠真さんを起こさないように音を立てずにベットから出た。

早朝のリビングを覗くとソファで仰向けに転がる草壁さんの上に森園さんが乗り掛かっていた。


私の足はフロアに縫い止められたかのように動かない。

「結愛、どけっ」

「えっ？」

草壁さんに言われ、森園さんは振り返り、私の存在に気づいた。


｢菜穂さん、これには深いワケが・・・」


結愛さんは慌てて立ち上がって必死に弁解する。

「どんな言いワケも通用しないぞ。結愛」

「大体、倭人が私の腕を引き込んで・・・」


草壁さんはカラダを起こして、両手を上げて背筋を伸ばす。



「俺はシャワー浴びるから…朝食の用意を頼んだぞ。結愛」

「はぁ？」

睨む森園さんにウィンクを投げてゲストルームに行ってしまった。