イノセントラヴ~不実な社長と契約結婚~
「おはようございます」

管理室には吹雪の姿。


「おはよう。吹雪」

「草壁さんは俺と兄貴に代わった新しい居候ですか?」

「別にそうじゃない」

吹雪とは目も合わせられない。

互いにそっぽを向き合い、会話をした。


「兄貴が、草壁さんは謎の多い人物だと言ってます」

「謎?」

「はい、名刺に記載された住所先には彼の事務所がないと言ってました」

「でも、彼は俺が信頼する岩佐さんの紹介のコンサルタント。
その件は俺が直接本人に確認する」



俺は吹雪の言葉に耳を貸さず、管理室を出た。



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