イノセントラヴ~不実な社長と契約結婚~
「2ヵ月前に子供も生まれた。
芦沢の時は、こうして日の目を見るコトはなかった。
いつも、人に媚びて、人の情報を盗み取って・・・闇で暗躍していた」
多賀は広間の噴水を眺め、今の幸せを噛み締めていた。
「記憶を戻して、菜穂のコトを考えない日々はない。周防社長と菜穂は本気で愛し合っているんだと思ったけど、そうじゃないようだな」
「お前は俺達のコト全部知ってんだな」
「俺がお前と菜穂を引き合わせた。もっと、違う形の方が良かったかもな。
データは俺がクリスマスプレゼントにと菜穂に贈ったクマのぬいぐるみが背負うリュックの中にSDカードにして隠した。
データの中身は見ず、そのまま返してくれ。周防社長。
俺が責任を持って処分する」
「多賀・・・」
多賀はベンチを立ち上がる。
「データの中身は決して見るな。
お前と菜穂も狙われるぞ」
多賀は念を押すよう言うと、メトロに続く地下階段に向かって歩き出した。
芦沢の時は、こうして日の目を見るコトはなかった。
いつも、人に媚びて、人の情報を盗み取って・・・闇で暗躍していた」
多賀は広間の噴水を眺め、今の幸せを噛み締めていた。
「記憶を戻して、菜穂のコトを考えない日々はない。周防社長と菜穂は本気で愛し合っているんだと思ったけど、そうじゃないようだな」
「お前は俺達のコト全部知ってんだな」
「俺がお前と菜穂を引き合わせた。もっと、違う形の方が良かったかもな。
データは俺がクリスマスプレゼントにと菜穂に贈ったクマのぬいぐるみが背負うリュックの中にSDカードにして隠した。
データの中身は見ず、そのまま返してくれ。周防社長。
俺が責任を持って処分する」
「多賀・・・」
多賀はベンチを立ち上がる。
「データの中身は決して見るな。
お前と菜穂も狙われるぞ」
多賀は念を押すよう言うと、メトロに続く地下階段に向かって歩き出した。