イノセントラヴ~不実な社長と契約結婚~
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二人は観念して、リビングのソファに並んで座ると軽く咳払いした草壁さんが素性を話始めた。

「俺の本名は柊倭人(ヒイラギヤマト)、総理秘書官を務めております。隣の結愛の本名は左京結愛(サキョウユイア)総理のSPです」

「どうして総理秘書官とSPが素性を隠して、私達も元に」

「すべては貴方の兄・芦沢浩介が盗んだデータの回収の為です」

「それは・・・悠真さんの会社の機密で・・・」

「その機密には国家機密も絡んでいるんですよ。そのデータは妹の貴方に託された。でも、機密のデータはないようですね」


「そのデータが兄から貰ったクリスマスプレゼントのクマに隠されていたと言うコトですか?」

「そうですが、そのクマの中にはありませんでした」

悠真さんが手に入れたって・・・コト?


「周防社長の手に渡ったってコト?倭人」

「いや、そのコトは今日、芦沢から訊いたばかり。周防社長の手には渡っていない」

「じゃ誰が?」

「二人の秘書のどちらかだ。
頭の切れる来亜が手に入れたのかもな」

「お兄ちゃんと悠真さん、会ったんですか?」




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